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雑多

クトゥルフ神話TRPG「灰になってよかった」リプレイ

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クトゥルフ神話TRPG灰になってよかった」(作:遮光様)

KP:寺バースト(@841batta)さん
PL:夏村

 

テキストセッションのログを整形したものです。
読みやすさを重視し、ステータス変化の処理結果は省いています。
また、シークレットダイスはあえてシークレットダイスのままにしています。

 

この先は、シナリオやエンドの重大なネタバレが多分に含まれますので、以下に当てはまる方は閲覧をご遠慮ください。

  • シナリオ未通過
  • シナリオ通過予定
  • シナリオ通過中

 

 

 

ざっくり目次

 

 

 

 

 

 

PC・KPC

f:id:shouco08:20210930212643p:plain

PC:相馬 崎更(そうま きさら) 作画:夏村
※画像タップでPC詳細設定。なお、画像の無断転載等は固く禁じます※

 

≪ステータス≫
STR:7|CON:7|POW:14|DEX:11
APP:10|SIZ:13|INT:17|EDU:15

HP:10|SAN:70|MP:14
イデア:85|幸運:70|知識:75

 

≪技能≫
回避:50|隠れる:57|聞き耳:50
精神分析:51 ※<寄せ餌>の効果により、50P振っています。※
図書館:75|目星:75|説得:60
ほかの言語(英語):60|オカルト:60|芸術(詩):40
心理学:50|歴史:50

 

 

 

f:id:shouco08:20210930215210p:plain

KPC:恵那 慶(えな けい) 作画:寺バーストさん
※許可を頂いて掲載しています。なお、画像の無断転載等は固く禁じます。※

 

≪ステータス・技能≫
スタート時非公開。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

KP :  八月のある日、男が一人、行方不明になった。むろん、人間の失踪は、それほど珍しいことではない。統計のうえでも、年間数百件からの失踪届が出されるという。
 しかも、発見される率は、意外にすくないのだ。ひとが消えるとさまざまの憶測が飛び交う。誘拐、殺人、秘密の男女関係、厭世自殺……しかし、そのような推理も、手がかりや死体がなければ問題にはならないのであった。
 そうして、誰にもほんとうの理由がわからないまま、七年たち、民法第三十条によって、けっきょく死亡の認定をうけることになったのである。
安部公房著『砂の女』より一部抜粋)

 

 

KP :

Call of Cthulhu 6th

 

灰になってよかった

 

作:遮光

 

 

 

KP :

〇壱

 あるいは透明な散弾の中にいるようであった。傘の布地に当たった雨が弾けるたび、薄いドームの中で反響している。すっかり失せた蝉の声の代わりとでもいうようにしてひどい雨音が貴方の全身を、頭から爪先までもを、すっかり覆っていた。

 すれ違うひとびとは生ぬるい空気に顔を顰め、踏んでは跳ねる雨水を煩わしげに、歩調を早める。

 そうして貴方も。貴方が雨をどう思うかは貴方次第であるが、爪先からじわりと雨水が染みてゆく感覚はどうしたって気持ちの良いものではないだろう。

KP :  貴方はなにかから逃れたかった。自身の過去や仕事、創作。そういったなにがしかから。それらはまるで影のようにして貴方を追うのだから、逃れる、なんてことはまったくもって容易ではなかったが。

KP :  目的地に向かって歩く。歩く。歩く。雨粒の乗ったスマホを見つめるひと。すれ違う。歩く。歩く。水たまりを踏み抜く。 傘のせいで微妙な空間の生まれたカップル。すれ違う。歩く。傘で表情が見えないひとびと。その合間を縫って歩く。傘の海を泳ぐ。見知らぬひとあるいは見知っていても判別のつかないひとびと。すれ違おうとして、気付く。

 

 

KP :  腕を掴まれていた。

 

 

KP :  視線をやれば、やけに白い肌が見えた。陶器のように温度のなさそうな手のひらはしかし、 体温でぬるまった雨を貴方にべったりとつけていて、それがやけに不快だった。

恵那 慶 : 「……。」

KP :  貴方は振り払おうと、声をかけようと、あるいは誰かに助けを求めようとするかもしれない。しかし彼はあまりにも当然のように貴方の腕を引き、歩を進めてゆく。離されるとも考えていないのか、力は込められていない。気安い友人、あるいは家族がそうするようにして、彼は貴方を先導した。

相馬 崎更 : 腕を引いている人に見覚えはなさそうですか?

KP : 見覚えはないです。全く知らない人に手を引かれていると分かります。

相馬 崎更 : では、突然の出来事を不気味に思いますが、疲れているので、無言でされるがままについていきます。
相馬 崎更 : 「! ……。」

恵那 慶 : 「傘。ひとつでいいかもね」

KP :  柔らかい低音の声だった。貴方に話しかけたつもりはないのか、貴方が返事をしようともせずとも振り返らずに歩みを進めた。

 

 

 

KP :

〇弐

 貴方が腕を引かれるままついて行けば、彼はタクシーを呼び止めてさっさと乗り込んでしまう。たたまれた傘からは際限なく水が滴り、やや硬くなったマットにしみこんでいった。

 車内に会話はなく、微妙な沈黙と退屈なカーラジオとで満たされている。しばらく単調で閉塞的な空間に押し込められていれば、歪んだ窓ガラス越しでも雰囲気が変わったのがわかるだろう。

KP :  霧が立ち込め、それは徐々に範囲と濃度を深くしてゆく。それに頭からのみ込まれてゆけば、どこか鬱屈とした様子の黒々とした木々がそこかしこから生えはじめ、疎らに存在していた傘もついには見えなくなった。

 タクシーは小さな山の麓で止められる。そうしてそこでようやく声がかけられる。

恵那 慶 : 「降りようか」

相馬 崎更 : 自分の傘を持って、無言で車を降ります。
相馬 崎更 : 「…………。」

KP :  従うのであれば 、雨のそれとはまた違う、霧独特の細かくなめらかな水気が貴方を包んだ。

 運転手は代金を受け取るとタクシーとともにそそくさと濃霧の中へと消えてゆき、切れ掛けていたヘッドライトも、ついには際限のない白に包まれて見えなくなってしまった。

 

KP :  貴方たちがぽつんと取り残されたそこは霧のせいか見通しが効かず、どこかぼんやりとした印象を与える。あたりに民家はなく、あぜ道とくさむらが揺れているのみだ。どこからか鈴虫とカエルの鳴き声が聞こえていた。

KP : ▽探索可能箇所
  ・周囲一帯
  ・看板
  ・あぜ道

他にも見たいところがあれば提案してください。

 

相馬 崎更 : 連れてきた男の様子を伺います。どんな様子ですか?

KP : 傘を片手にあぜ道の先へ歩こうとしています。貴方の視線に気づけば、

恵那 慶 : 「何もないでしょ。ちょっと歩くけど、あっちにぼくの家があるんだ」

KP : と言い、あぜ道の先に行こうとします。どうやら目的地は彼の家だということが分かります。

相馬 崎更 : では、男をちょっと警戒しつつも、その場に立ち止まったまま周囲一帯を見渡します。話しかけられたのは無視しています。

 

KP : ◇周囲一帯
   勢いはやや増し、粒の大きな雨がしたたかに傘の肌に打ち付けている。
   〈ナビゲート〉〈 知識 1/2 〉

相馬 崎更 : CCB<=75/2 【知識】 (1D100<=37) > 52 > 失敗

KP : おしい!相馬くんはここに見覚えがないことが分かります。他になにかしてみますか?

相馬 崎更 : CCB<=10 【ナビゲート】(1D100<=10) > 7 > 成功

KP : では、あなたは山の地形からズバリ当てます。どうやらここは貴方の住む県のはずれにある山のようです。

相馬 崎更 : 場所の見当がついて内心ほっとします。そのまま、無言でのろのろと歩きながら、あぜ道を観察します。
相馬 崎更 : 「……。」

 

KP : ◇あぜ道
   雨を浴びてつやつやとしたカエルが数匹通ってゆくのが一瞬見えた。
   〈アイデア〉〈目星1/2〉

相馬 崎更 : CCB<=85 【アイデア(1D100<=85) > 5 > 決定的成功/スペシャ

KP :  何匹かいた蛙のうちに、奇形のものが混じっていたことに気が付く。
ねじれた腕、巨大すぎる眼球、ぐっと深く曲がった背中。異様な生き物は然し、なんら変化のない『普通』の蛙に、さも当然のように混ざっていた。
【SANc1/1d3】

KP : クリティカルを出したので、【0/1】に変えますね!偉すぎ謙信。

相馬 崎更 : CCB<=70 【SAN値チェック】 (1D100<=70) > 40 > 成功

相馬 崎更 : 異様な生き物に驚きますが、興味深くも思います。

KP : 彼は貴方のそのような素振りには目もくれず、ゆっくりとあぜ道を歩いていきます。他にしたいことはありますか?

相馬 崎更 : 置いて行かれるのもいやだな……と思って、歩みを早めて男を追いかけます。その最中で看板が目に入れば、観察します。

 

KP : ◇看板
  S村と書かれている。ほとんど民家はなく、商店も、いくらか離れた場所にかろうじて一軒あるくらいのものである。
  また、自身の目の前にそびえる山は貴方の推測通り、S山であることが確認できた。
  〈オカルト〉

相馬 崎更 : CCB<=60 【オカルト】 (1D100<=60) > 75 > 失敗

KP : おしい!!60も技能値があるので、どこかで聞いたことあるかもくらいは思い出せていいです。

KP : 貴方が看板を見ていると彼から声がかけられる。

 

恵那 慶 : 「わびしいところだけど、そこは我慢してよ。あまり長居しても面白いところじゃないし、行こう」
恵那 慶 : 「ほら、チャキチャキ歩く」

KP : それだけ言うと彼はくるりと踵を返し、不安定な畦道を進む。依然止まない雨を吸って重たくなった泥が跳ねてズボンの裾を汚したが、気にした様子も見せない。そのままなにかに急き立てられるようにして山へと入ってしまった。

相馬 崎更 : 「道悪なのに早く歩けるかよ……」
相馬 崎更 : と、小声でぼやきつつ、頑張って後を追いかけて山に入ります。

恵那 慶 : 「はは、一応誘拐だからね」

 

 

 

KP :

〇参

 鬱蒼とした木々の隙間を抜け、なかば獣道といった部分を進む。ぬかるんでいるせいもあるのか、足場はお世辞にも安定しているとは言い難い。
 しかし彼は気にした様子もなく、慣れた足取りで先へ進んでゆく。傘はもはや意味を成しておらず、貴方も彼もほとんどぬれねずみの様相だ。なまあたたかく張り付く衣服が気持ち悪い。濡れた地面を踏みしめ続けていた靴もすっかりと水を吸っており、足をおろすたびにぐちゃりと嫌な音を立てる。濡れた木の濃くむせかえるような匂いが鼻にこびりつきそうであった。

KP :  しばらく歩き続けていれば、ふと光を感じた。
 そうして気が付く、光が差し込んだのではなく、拓けた場所に出ただけなのだと。整備されているのだろうか、このあたりにはほとんど木はなかった。
 眩しさにも似た感覚に目を細めれば、そこには古びた日本家屋があった。どことなく煤けた印象を受けるが、なるほど、敷地だけは広大である。
 母屋であろう平屋、小さな離れと控えめな大きさの池。庭は土地だけがある、と言った具合で、雑草一本も生えていないような殺風景さを見せていた。

恵那 慶 : 「着いた。ここだよ。つまらないところだけど上がっていって」
恵那 慶 : 「…ああ。とりあえずタオルか何か持ってこようか」

KP : 彼はがらりと玄関扉をあける。中からは微かに畳の匂いがした。彼も自宅に着いてほっとしたのか、貴方と視線を合わせながら話す。
そのまま濡れた靴を乱雑に脱ぎ捨てるとぱたぱたと部屋の奥へと進んでゆき、貴方だけがぽつんと取り残される。切れ掛けの電球がじりりと鳴く音、貴方の呼吸音だけがしんとして冷たい玄関に響いていた。

KP : ▽探索可能箇所
  ・玄関
  ・廊下

他にも見たいところ、やりたいことがあれば提案してください。

 

相馬 崎更 : 玄関を見渡します。

KP : ◇玄関
  やや暗い玄関だ。靴箱と、その上には枯れかけの花の入った花瓶が置かれている。

KP : ≪詳細探索可能箇所:靴箱≫
  ・靴箱
  →何足かの靴、靴箱、非常用であろう蝋燭とマッチが見つかる。
  〈目星/アイデア

相馬 崎更 : CCB<=85 【アイデア (1D100<=85) > 17 > スペシャ

KP : 靴のサイズがバラバラである。箱を覗くのであれば女性物の靴が見つかる。

相馬 崎更 : 「誘拐……」

 

相馬 崎更 : 廊下を観察します。

KP : ◇廊下
  薄暗い廊下。6部屋あるとわかるだろう。
  (個室、恵那の部屋、居間、物置、風呂場、書斎)

KP : タオルを持ち、ゆったりとしたスウェットに着替えた彼が帰ってくる。

恵那 慶 : 「どうぞ。これで拭いておいて。風呂を焚いてるから先に入ってて」
恵那 慶 : 「あとで着替えとバスタオルも置いておくよ。……たぶんサイズも合うでしょ。まあ知らないけど」

KP : そう語る彼の未だ濡れたままの髪からは珠のような水滴がぽたり、ぽたりと不規則なテンポで滑り落ち、グレーのスウェットの首元を濡らしていた。
渡されたタオルを受け取れば、人工的なやわらかさを持った柔軟剤の匂いがする。ようやく今までの陰鬱な香りから逃れられた心地がして、ほっと息が漏れたかもしれない。
KP : お風呂に入りますか?

 

相馬 崎更 : ひとまず、受け取ったタオルを頭から被ります。また、彼がまだびしょ濡れなことが少し気に病む。

相馬 崎更 : 「お気遣いどうも。お風呂はありがたくいただきたいが、僕が先でいいんですか? ここはあなたの家なんでしょう。僕は順番を気にしませんし、あなたが着替えたそばから服を濡らしていることの方が気になる」
相馬 崎更 : 「大体、こっちはぬかるんだ山道なんて登ったことがないんだ。とりあえず座って休みたい。お風呂はあなたが先にどうぞ」

恵那 慶 : 「そう? じゃあ先に入ろうかな。すぐ出てくるから待ってて」

KP : 彼はそう言うと風呂場に向かい、10分もすれば帰ってくるだろう。

恵那 慶 : 「気遣わせちゃったかな。お待たせ。ごゆっくりどうぞ」

相馬 崎更 : 「烏の行水ですか……? 髪もよく乾かした方がいい。……僕は忠告しましたからね」
相馬 崎更 : と言って、お風呂場に向かいます。

恵那 慶 : 「はは、了解了解」
ひらひら手を振って見送ります。

 

 

KP : ◇風呂場

  湯垢や黒カビ等が残っており生活感が垣間見えるが、至って普通の風呂場だ。洗濯機には彼のものであろう泥まみれの服がすでに入っていた。
  じとりとして不愉快な衣服を脱ぎはらい、扉に手をかける。

KP : ここで〈INT*4〉を振ってください!

相馬 崎更 : CCB<=(17*4) 【INT×4】 (1D100<=68) > 3 > 決定的成功/スペシャ

KP : 貴方は視界の端でなにかがちらちらと輝いたことに気付く。

KP : 扉を開ければ、むっとした濃い何かが貴方の裸体を包んだ。湯気、とは明らかに違う。ましてや霧や雨であるはずもない。ねばついた、どこか不健康な蒸気が立ち込め、それがまさしく貴方の全身を覆う。得体の知れないいきものの舌のような温度でもって、それは貴方のむき出しとなった肌を余すところなく這う。腕、項、耳朶、瞼、無防備な足指の一本一本まで。

KP : じっとりとした液体が背筋を伝う感覚があったが、それが蒸気のいちぶであるのか自身の汗であるのかの判別はつかなかった。そうして、なにかは現れたときとは対照的に、数十秒、あるいは数分とゆっくりと時間をかけ、霧散した。
あとに残るのは、気色の悪い感覚を肌でおぼえた貴方だけである。湯の焚かれたはずの風呂場であるはずなのに、今はどこか薄ら寒く思えるかもしれない。
【SANc0/1】

相馬 崎更 : CCB<=70 【SAN値チェック】 (1D100<=70) > 36 > 成功

KP : シークレットダイス

KP : ではアイデアを振ってみてください。

相馬 崎更 : CCB<=85 【アイデア(1D100<=85) > 36 > 成功

KP : 貴方はこの瞬間、何か焼けつくようなピリリとした痛みを覚える。しかしすぐに何も感じなくなるだろう。

 

 

KP : 風呂からあがり、用意されていた浴衣を着る。タオルと同じ柔軟剤の香りがして、知らないその香りが、どうしても他人のものであるということを主張していた。
裸足のままぺたぺたと歩いて居間へと向かうと、気付いた彼が廊下に顔を出して声をかけてくる。

恵那 慶 : 「あ、あがった? こっち。……さ、かけてよ。身体冷えてるだろうし、何か温かいものでも準備しようか」
恵那 慶 : 「緑茶でもコーヒーでもココアでも。大体なんでもあるよ。何がいい?」

相馬 崎更 : 「……。じゃあ、緑茶で」
(不審な出来事が続いているので警戒していて、お礼を言うのもはばかられています)

KP : 貴方が答えれば彼は一度席を外し、盆に茶碗と茶菓子を乗せて帰ってくるだろう。目の前にことりと置かれた揃いの湯呑み茶碗には並々と緑茶が注がれて湯気を立てている。

恵那 慶 : 「はい。遠慮なくあがって。……さて、遅くなったけど自己紹介をしようか」
恵那 慶 : 「ぼくは恵那 慶(えな けい)。君を誘拐した、誘拐犯だね」

相馬 崎更 : 「黙ってついて来た僕も大概だが、あなたも開き直らないでください」
相馬 崎更 : 「こちらが名乗る前に、一つ確認します。あなたは僕のことを知っているんですか?」

恵那 慶 : 「いーや。はじめましてだよ」

相馬 崎更 : 「……そうですか。僕はすでにあなたの名前を聞きました。ここで名乗らないのも筋ではないでしょう。名前は、相馬 崎更(そうま きさら)。あなたに誘拐された、被害者です」
(自分のことを知っているならまだしも、妙だな……と訝しげに思います。特にその様子を隠したりはしません)

恵那 慶 : 「相馬くんか。いい名前だ」
恵那 慶 : 「…ああ、なんで君をかって? 誘拐されたそうだったからだよ。断られたら、別にそれでもよかったんだけど。来てくれたから、ぼくの勘も捨てたもんじゃないようだ」

相馬 崎更 : PCを誘拐した理由に嘘がないか心理学を振りたいです。

KP : シークレットダイス
KP : 貴方は嘘を言われているかもしれない、と感じます。

相馬 崎更 : 「なるほど。まあ、理由はどうあれ、利害は一致していたと。……そうです、僕は、誰かが僕のことを、ここから連れ去ってくれはしないかと思っていた。逃げて、しまいたかったから……」
相馬 崎更 : 「では、あなたは? あなたには何の意味があるんです、こんなことをして」

恵那 慶 : 「そのようだね。…あー、実はね。ぼくも昔そんな感じだったから。なんとなく見てられなかったんだよね」
恵那 慶 : 「目的か。君が誘拐されたそうだったのと……あとは、うーん。お話役の確保っていうのもあるかな。もう分かってると思うけど、この通り何もなくて退屈なんだ」

相馬 崎更 : 「……はは、なるほど。それで、僕は何人目のお話役なんでしょう?」
相馬 崎更 : 「失礼ですが、靴箱を拝見しました。明らかにあなたのものではない靴が何足か混じっていましたね。彼らはどこに?」

恵那 慶 : 「うん?ああ、それは大家さんのだよ。隠居みたいなものなんだけど、大富豪というわけじゃないから、彼にお借りしてるんだ」

相馬 崎更 : 靴が大家のものであるという言葉が本当かどうか心理学を振りたいです。

KP : シークレットダイス
KP : 貴方には彼が嘘をついているようには感じられません。

相馬 崎更 : 「すみません、少し気が立っていたようです。借家だったんですね、ここ」
相馬 崎更 : 「山奥であることを差し引いても、誘拐犯の潜伏先にはさほど適してないですよ。賃貸は必ず足が付きますから」

恵那 慶 : 「まあ、見つかったらその時はその時さ」
恵那 慶 : 「ああそうだ、離れは大家さんの荷物があるから入らないように。鍵はかかってるけど、一応」

相馬 崎更 : 「やる気なさすぎません……? それから離れって。僕を自由に動き回らせていいんですか?」
(まあ、ここまでの移動手段がタクシーだった時点でやる気はないか……)

恵那 慶 : 「もちろん。言ったでしょ、話し相手が欲しいだけだって。好きなように過ごしてもらっていいよ」
恵那 慶 : 「やる気があったら隠居なんかしてないさ。ほかに質問は?」

相馬 崎更 : 「ふぅん……。では、あなた自身のことを聞いても? 恵那 慶さん。おいくつで、何をしている人なんですか?」

恵那 慶 : 「フルネーム? 恵那でも慶でも好きに呼びなよ。歳は30歳。小説家をやってる」

相馬 崎更 : PCは『恵那 慶』という名前の小説家に心当たりはありますか?

KP : 〈知識1/2〉〈図書館〉のいずれかを振ってみましょうか。

相馬 崎更 : CCB<=75 【図書館】 (1D100<=75) > 29 > 成功

KP : えらい!
あなたは「恵那 慶」という、主に怪奇小説を執筆している小説家の名前を目にしたことがあるでしょう。

相馬 崎更 : 「ああ……。そういえば、書店であなたの名前を見かけたことがあります。ご専門は、怪奇小説で間違いないですか?」

恵那 慶 : 「珍しいな。そんなに売れてるわけじゃないからさ。うん、そうだよ。合ってる」

相馬 崎更 : 「本は読むほうなんです。最近は、あまりそんな時間も取れなくなってしまいましたが」

恵那 慶 : 「そうか。書斎もあるから気が向いたら読んでいいよ」

相馬 崎更 : 「書斎ですか。他人の本棚を見るのって好きなので、ありがたいです」

 

恵那 慶 : 「便利になったよね。ここからでも仕事ができるのは、ぼくみたいなのにとってはありがたい」

相馬 崎更 : 「……? 便利になっただなんて、あなたがいつから物書きをしているのかは知らないが、インターネットや郵便手段の発達なんて、少なくともここ数年の話ではないでしょう」

恵那 慶 : 「そう? 職のために上京するとか、珍しい話じゃなかったと思うけど。特にこんな職だとね。新人への扱いは結構雑なもんだ」

相馬 崎更 : 「なるほど。小説家は畑違いですが、あなたにも、ここに落ち着くまで苦労があったことは察します」
相馬 崎更 : と言って、彼の身元もあらかた割れたので、冷めたお茶を飲みます。

恵那 慶 : 「…質疑応答はこんなものかな。じゃあ、ぼくが満足するまで誘拐されておいてよ」

KP : 彼は机の上のものをあらかた片付けると再び声をかける。

恵那 慶 : 「部屋を案内しよう。ついてきて」

KP : 彼はすっと立ち上がると、この家の間取りを説明してくれる。どこも田舎の日本家屋らしくだだっ広い部屋のようだった。貴方が通されたのは恵那の隣の部屋で、尋ねるのであれば彼は客間なのだと話す。中からは湿って濃くなったい草の香りが漂ってくる。

恵那 慶 : 「あまり手入れはしてないからお恥ずかしいんだけど……。部屋のものは好きにしてくれて構わない。これから君が過ごす部屋だしね。さっきも言ったけど、ほかの部屋でも好きに過ごしてくれていい」
恵那 慶 : 「ネットを使うときはお手数だけど居間まで行ってくれ。ここ、電波が最悪で……。それじゃあぼくは夕飯の準備、しておくから。好きに過ごしててくれ」

相馬 崎更 : 何だか至れり尽くせりだな……と思います。

 

 

 

KP :

〇壱日目・昼

以降貴方は探索をすることになる。
同時に、以降貴方はすきなタイミングで帰ることができる。
基本は朝昼晩の三回行動。情報量に関係なく、一部屋を見ることで一回行動とみなす。

KP : ▽探索可能箇所
  ・探索者の部屋
  ・KPCの私室
  ・居間
  ・物置
  ・書斎
  ・風呂場
  ・庭
  ・離れ

相馬 崎更 : では、探索者の部屋について調べてみたいです。

 

KP : シークレットダイス

 

KP : ◇貴方の部屋
  広々とした8畳ほどの和室だ。書き物机、押し入れがある。
  調度品はどれも古いが、埃を被っていたりする様子はなく、整然と並んでいる。
KP : ▽探索可能箇所
  ・書き物机
  ・押し入れ

 

相馬 崎更 : 書き物机を調べます。

KP : ・書き物机
  ニスの塗られた天板は深い飴色に艶めいている。メモ帳とペンが数本置かれており、引き出しがあるのもわかるだろう。

  ≪詳細探索箇所:引き出し≫
  ・引き出し
  〈目星〉

相馬 崎更 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 7 > スペシャ

KP : ココフォリアおかしくなっちゃった

KP : 貴方が手を入れると、ずいぶんと奥まったところに紙切れが入り込んでいたようだ。開けばなかには以下のように書かれている。
KP : □紙切れ
『べつに、あわてて逃げたりする必要はないのだ。いま、彼の手のなかの往復切手には、行先も、戻る場所も、本人の自由に書き込める余白になって空いている。(空行)逃げるてだては、またその翌日にでも考えればいいことである』
KP : 続けて〈文学系の技能〉〈知識〉、好きな方を振ってみてください。

相馬 崎更 : CCB<=75 【知識】 (1D100<=75) > 9 > スペシャ

KP : 読書家の貴方は、阿部公房の「砂の女」の一節を書き出したものだと分かる。
KP : □砂の女
『海辺の砂丘に昆虫採集にやって来た男が、女が一人住む砂穴の家に閉じ込められ、様々な手段で脱出を試みる物語。砂の世界からの逃亡と失敗を繰り返していた男がやがて生活に順応し、脱出の機会が訪れても逃げない姿に、市民社会の日常性や、そこに存在する人間の生命力の本質と真相が象徴的に描き出されているとされている。(wiki引用)』

相馬 崎更 : 「『砂の女』の一節……?」

相馬 崎更 : 紙切れを引き出しに戻します。続いて、押し入れのほうに向かいます。

 

KP : ・押し入れ
  ごく一般的な押し入れだ。開けば来客用であろう、じゃっかんくたびれた布団が二組入っている。
  〈聞き耳〉

相馬 崎更 : CCB<=50 【聞き耳】 (1D100<=50) > 24 > 成功

KP : タオルなどと同じ柔軟剤の香りがする。こちらも埃を被った様子はない。
続けて〈アイデアをどうぞ。

相馬 崎更 : CCB<=85 【アイデア(1D100<=85) > 92 > 失敗

KP : では、〈目星〉をおねがいします。(今のアイデアとは別情報)

相馬 崎更 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 77 > 失敗

KP : では情報は以上です。他にしたいことはありますか?

相馬 崎更 : 布団を敷きます。

KP : えらい。
KP : 貴方がそうこうして部屋を整えていると、彼がやってきます。

恵那 慶 : 「ご飯できたよ。食べる?」

相馬 崎更 : 「どうも。いただきます」

 

 

KP : 居間に戻ると、机の上にご飯が並べられていた。白米、味噌汁、青椒肉絲、漬け物…。ありふれた食卓だが、出来立ての湯気を立てる様子に、貴方は空腹を自覚するかもしれない。

恵那 慶 : 「おかわりも一応ある。好きなだけ食べて」

相馬 崎更 : 「思ってた100倍ちゃんとしていて驚いてます。いただきますね」
相馬 崎更 : 「……なんか、味付け薄くないです? いや、でも手料理とか食べるの久しぶりだから、こんなもんなのかな……」

恵那 慶 : 「え、そう? あんまり人に振る舞わないから分かんないな」
恵那 慶 : 「そうだ。ぼくも君に質問してもいい? 君の職業を教えてよ」

相馬 崎更 : 「……。」
相馬 崎更 : 「……。脚本家です、演劇の」

恵那 慶 : 「へえ。だから読書家なのか。ちょっと親近感だな」
恵那 慶 : 「ん…顔が険しいけど。言いたくないことだった? ごめんね」

相馬 崎更 : 「お気になさらず。脚本家を名乗るのが恥ずかしかっただけですから」

恵那 慶 : 「そうか。深くは聞かないよ」
恵那 慶 : 「洗濯だけど、明日の朝までには乾かないかもね。この辺り、湿度が高いから」
恵那 慶 : 「まあ浴衣でもぼくの服でも貸すから我慢してね」

相馬 崎更 : 「助かります。浴衣って楽ですね。涼しいし」

恵那 慶 : 「気に入ってもらえたなら、なによりだ」
恵那 慶 : 「そろそろご馳走様かな? 夜も好きに過ごしてくれ。何かあったら呼んで」

相馬 崎更 : 「はい。ごちそうさまでした」

 

 

 

KP :

〇壱日目・夜

以降貴方は探索をすることになる。
同時に、以降貴方はすきなタイミングで帰ることができる。

 

KP : シークレットダイス

 

相馬 崎更 : では居間を調べたいです。また、ネットで『恵那 慶』について情報を得られないか検索してみたいです。

KP : ◇居間
  広々とした居間。食事用のちゃぶ台と座椅子、テレビが置かれている。どことなく懐かしいような光景が広がっていた。
KP : 貴方がネットで「恵那 慶」のことを調べたいのなら、<コンピュータ><図書館1/2>、ほかやってみたい技能が振れます。

相馬 崎更 : CCB<=75/2 【図書館】 (1D100<=37) > 60 > 失敗
相馬 崎更 : CCB<=1 【コンピュータ】 (1D100<=1) > 80 > 失敗
相馬 崎更 : オカルトで振れませんかね…

KP : お!いいですよ

相馬 崎更 : CCB<=60 【オカルト】 (1D100<=60) > 13 > 成功

KP : 貴方は「恵那 慶」が10年ほど前から活動していること。しかし8年前を境に執筆量がぐっと減少し、現在はほとんど業界に携わっていないことが分かります。

相馬 崎更 : なるほど、と思って検索をやめます。そのまま居間を調べます。

 

KP : ≪詳細探索箇所:テレビ≫
  ・テレビ
  ブラウン管、とまではいかないが型の古いテレビでずいぶんと分厚い。電源をつけるのであればノイズ交じりの退屈なバラエティが映し出される。
  テレビ台の下にはビデオデッキが設置され、いくつかのビデオテープとDVDが見つかるだろう。どれも古い洋画ばかりだが、これをみて暇をつぶすのもいいかもしれない。
  〈目星〉

相馬 崎更 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 62 > 成功

KP :  ラベルに何も書かれていない、古いビデオテープが見つかる。
 再生すれば、テープが壊れているのか画面には何も映らず、ノイズがかって不鮮明な音声だけが聞こえてきた。
 弱弱しく命乞いをする女の声と、ひたすら謝る男の声。それとは別の男が「やって」となにかを急かす。謝っていた男がぐっと息を詰まらせた後、何某かを呟く。その異様さは、雨音にも似たノイズ越しであろうと関係がなかった。
 ぶつぶつとしたそれはひとつの連なりとなり、うねる。ともすればノイズのうちのひとつと勘違いしてしまいそうなほどに小さく震える声であるがしかし、朗々と読み上げられ、明確に貴方の鼓膜に届いた。異様な不気味さを伴った音の流れが貴方の脳髄へ入り込み、犯す。ひときわ甲高いノイズが鳴り――それは女の叫び声であった。『なにか』があったことは、考えずともわかった。
【SANc1/1d3】

相馬 崎更 : CCB<=70 【SAN値チェック】 (1D100<=70) > 29 > 成功

KP : 〈聞き耳〉+〈アイデア組み合わせも振れます。

相馬 崎更 : CBRB(50,85) (1d100<=50,85) > 90[失敗,失敗] > 失敗
相馬 崎更 : クリチケで振り直ししてみてもいいですか?

KP : いいですよ!

相馬 崎更 : CBRB(50,85) (1d100<=50,85) > 55[失敗,成功] > 部分的成功

KP : 謝り続けていた男の声が恵那と似ているかも、と思います。

相馬 崎更 : すごく嫌な感じがして、顔をしかめます。

KP : 居間で出る情報は以上です。他にやりたいことがなければ、就寝になります。

相馬 崎更 : では、一応恵那さんに「おやすみなさい」と一声掛けて部屋に戻ります。

恵那 慶 : 「おやすみ」

 

KP : シークレットダイス
KP : シークレットダイス
KP : SAN値とMPを5ずつ削ってください。

 

 

 

KP :

〇弐日目・朝

以降貴方は探索をすることになる。
同時に、以降貴方はすきなタイミングで帰ることができる。

KP : その前にひとつ処理を失礼します。

  ①HPを2減少させてください。
  ②STR、CON、POW、DEX、APPを1減少させてください。
KP : 貴方はどことなくつかれた様子になった気がする。

 

相馬 崎更 : では、書斎を調べます。

KP : ◇書斎
  扉を開ければ、古書特有のあまい香りがふわりとあなたの鼻腔を抜けた。
  天井にまで届きそうな本棚には、小説から専門書、洋書までジャンルを問わず雑多に本が置かれており、どことなく圧倒されるかもしれない。
  ここの蔵書をすべて読むのであれば、一年あっても足りるか怪しいだろう。
  〈目星〉〈図書館〉

相馬 崎更 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 9 > スペシャ

KP : 鍵のついた手帳が一冊と、隅に押しやられるようにして本が一冊おかれていることに気が付く。まるでみたくないとでも言いたげだ。

  ≪詳細探索可能箇所:本、鍵のかかった手帳≫

 

相馬 崎更 : 本を手に取ります。

KP : ・本
  心理学系統の専門書のようだ。
  読んでいれば気になる叙述があった。

KP : □ストックホルム症候群
ストックホルム症候群ストックホルムしょうこうぐん、英語: Stockholm syndrome)は、誘拐事件や監禁事件などの犯罪被害者についての臨床において、被害者が生存戦略として犯人との間に心理的なつながりを築くことをいう。ただし臨床心理学における心理障害(精神障害)ではなく、心的外傷後ストレス障害として扱われる。スウェーデン国外のメディアが事件発生都市名、ストックホルムに基づいて報道した経緯がある。』
KP : さらに<図書館>が可能です。

相馬 崎更 : CCB<=75 【図書館】 (1D100<=75) > 9 > スペシャ

KP : するりと先ほどの内容が頭に入り、関連する項目へと自然、目が向く。

KP : □ストックホルム症候群-2
『また、ストックホルム症候群と同様の症状(破壊的なカルト被害)を史学的に研究してきたロビンスとアンソニーは、彼らの1982年の調査において「1970年代には洗脳のリスクと潜在的に関連するような逮捕事例が豊富にあること」を見つけた。彼らは「洗脳がこの時期にメディアによって注目されていたことが、ストックホルム症候群を心理状態と見なすような解釈をもたらした」と主張する。』

相馬 崎更 : ふむ……と思い、本を戻して、今度は手帳を手に取ります。

 

KP : ・手帳
  短い日記やその他メモのようなものが書かれている。

KP : □日記
『(8年前の日付)
○月▽日
今日で79回目の誕生日だということを認識した。吸魂は不老であって不死ではない、寿命もそろそろ尽きるだろうという直感がある。もって数年がいいところだろう。
私はこのまま死ぬのだろうか。この家に縛られたまま、たったひとりで。
私が死ねばどうなるのだろうか。私の死は誰にも悼まれず、このまま無人の地で、ただの養分になり果てるだけなのだろうか。私は。私は。

○月□日
私はせめて私として死にたい。
そのためには代わりが必要だ。でないとあれは私が自由になることをゆるしはしないだろう。ああ、一族の繁栄に手を貸したとはいえ、私にはもはや関係のないこと。継がれて残ったのは呪いじみた束縛だ。

○月◇日
男女の恋人を攫った。子作りをさせればあるいは、とも思ったが、赤ん坊が成長するまでの時間を思うとそれも難しいだろう。
双方とも魔術的素質は薄い。あれもたいして気に入らなかったようだ。そのうち養分になるだろう。

(以下、攫った人間と素質についての記述が続く)

KP :
(7年前の日付)
◇月□日
ついに見つけた! ようやくだ、ずいぶんとかかったが理想的な個体が見つかった。素晴らしい素養だ、どうやらあれも気に入ったらしく、養分を吸う様子はない。
攫った直後ということもあり今は昏倒しているが、このあとどうするかを考える必要があるだろう。
あれが何もしないのであれば、こいつはじきに逃げ出してしまう。確実に私の代わりになってもらわねば。

◇月○日
吸魂ついでに用済みになった女を処分した。……あいつはその光景もあり、私に対してだいぶ怯えをみせていたがこれをうまく使えないだろうか。
呪文だけでなく、本人の心理操作もできるのであればそれに越したことはない。恐怖と罪悪感は人間をつくりかえるのに適している。

◇月▽日
しっかりと教えたこともあり、吸魂はすぐに習得したようであった。まだ不完全だが、やはり魔術的素養は高い。これであれば、私の代わりとして十分に機能するだろう。
魅了をかけて無理やり吸魂をさせたが、ずいぶんと堪えていたようだった。
未だ私に対しては怯えた態度だが、過度な飴と鞭のほうが効くだろう。いろいろと試してみる。

KP : (やや日付が空く)

◇月✕日
私に対してやや心を開き始めた。正確に言えば心理的外傷を薄めるための防衛本能だが。
この調子でいけばうまいこと躾直せるだろう。
記憶を曇らせてもいいが、放っておけば自身で記憶を封じてくれそうだ。様子を見る。

◇月◎日
今日は別の女を攫ってきた。腹を空かせていたらしいあれは逃げ出しかけた女をすぐ餌にして養分を吸ったが、あいつの方はそれを自分がやったと思い込んでしまったらしい。なるほどたしかに、吸魂された人間と、餌にされた人間の末路は酷似している。都合がいいのでそういうことにしておいた。
お前の意思の働かぬところでお前が人を苦しめ、殺したのだと。
しかし、ここにいる限りそれがバレることはないし、私ならそんなお前とでも居てやると。
あいつは神妙そうな顔をしていた。すこし嫌な予感がする。

◇月□日
嫌な予感が当たった。手ごろな刃物で手首を切っていた。治癒がなければ、みすみす死なせてるところだったので肝が冷えた。
死なせない理由が必要だ、私の死後も死なないように。

KP : (しばらく日付が空く)

◇月◎日
どうやらあの歌はしっかり効いているようだ。吸魂も、私が言えばいやいやながらも行っている。自死に至る様子もない。私のことを絶対であると、インプリングされたひな鳥のように思い込んでいる。
これでいい。これで私は、最後の最後に自由を手に入れることができた。死に方を選べるというのは、人間にあたえられた最も重要な自由だ。
死体はどうか、灰に。

 

相馬 崎更 : 『吸魂』や『呪文』など、非科学的な単語が飛び交っていて妙に思います。
また、『あれ』とは何だろう?と疑問を抱きます。
相馬 崎更 : 加えて、昨夜居間で見た(聞いた?)不気味なビデオテープのことを思い出し、日記と照らし合わせ、『あいつ』とは、恵那さんのことなのではないか?と推測します。

KP : では、非科学的な単語に意識を留めたあなたは手帳の最後に怪しげな呪文があることを見つけられます。
奇妙な呪文を知ったことにより【SANc1/1d3】

相馬 崎更 : CCB<=64 【SAN値チェック】 (1D100<=64) > 45 > 成功

KP : □呪文一覧 ※リプレイでは省略します※
KP : ※呪文を習得する場合、二行動(約12時間)消費したうえで、INT*3に成功したものを習得することができる。また、(呪文の習得数)d2のクトゥルフ神話技能をただちに習得する。
※習得に失敗した場合も、使用こそできないが呪文の概要は把握ができる。

相馬 崎更 : 【記憶を曇らせる】の習得を試みます。

KP : 今から習得しようとすると、本日(弐日目)の昼と夜は探索が不可能になります。もちろん、今すぐでなくとも好きな時に宣言してもらえれば!

相馬 崎更 : うーん、では習得はいったんやめます……

KP : 了解です!
KP : そうだな!読書家であるあなたは、更に<図書館>振ってみましょうか。

相馬 崎更 : CCB<=75 【図書館】 (1D100<=75) > 60 > 成功

KP : 貴方は先ほどの叙述から、洗脳、というワードにいきつく。
 □洗脳
『洗脳(せんのう、英: brainwashing)は、強制力を用いて、ある人の思想や主義を、根本的に変えさせること。
エドワード・ハンターは、日本人捕虜や朝鮮戦争でのアメリカ人捕虜に対する中国共産党の「思想改造」における洗脳手法について、「勉強会」での「学習」、集団学習会での自己批判、巧妙な賞罰(犯罪を告白したものを賞賛し、告白しないものには同調圧力を加える)、罪の意識(罪悪感)を植え付けるなどの特徴を指摘している。』

KP : 続けて<心理学>も可能です。

相馬 崎更 : CCB<=50 【心理学】 (1D100<=50) > 41 > 成功

KP : □洗脳-2
『洗脳の長期的目標は、洗脳を受けた者が、いつでもどこにいても、自立して反応するように仕向けることである。個人の自由意思を間違いであるとして非難する。そして、反対意見や事実を聞くことができなくする。
例えばそういった意見や事実を突きつけても、洗脳を受けた者はそれを拒むだろう。それでもなお突きつけ続けることは、あるいは、狂気的と思える洗脳された者にとっては逆に狂気的に思えることだろう。
正気と狂気の境は、当人にしか判断できないものである。正気とは、貴方が、正気であるのなら、貴方は、正気ならば、貴方がすべきは、正気であることである正気を、保ちなさい。』
後半にいくにつれ奇妙な記述がされている。はっとして見やれば、いちばん最後の連はすっかりと消えていた。白昼夢のようにして。貴方になにかしこりのようなものを残して。
奇妙なことである。1/1d2のSANc。しかしたとえなんであれ貴方は貴方にとって正気である。

相馬 崎更 : CCB<=63 【SAN値チェック】 (1D100<=63) > 47 > 成功

 

相馬 崎更 : 書斎の本棚に、『砂の女』は見つけられますか?

KP : 探せば見つけられます。

相馬 崎更 : では、探して手に取り、
「『べつに、あわてて逃げたりする必要はないのだ。』……」
とつぶやいて、もとに戻します。

 

KP : では他にこの部屋でやってみたいこと・探したいことなどはありますか?

相馬 崎更 : 特にないですね。部屋に戻ります。

 

KP : では彼がやってきます。

恵那 慶 : 「おはよ。もうこんにちはか。朝ご飯作りそびれてごめん。昼ご飯できたから食べよう」

相馬 崎更 : 恵那さんの様子を伺いたいです。昨日と変わったところは見受けられますか?

KP : 恵那は特段変わらず、いつも通り起伏のない表情をしています。

相馬 崎更 : では、軽く会釈をして、無言であとに続き部屋を出ます。

 

 

KP :  居間のダイニングテーブルには昼食が並んでいる。今日のお昼はオムライスだった。中のライスには人参、玉ねぎ、グリーンピース、ベーコンが刻まれ入っている。

恵那 慶 : 「いただきます」

相馬 崎更 : 「いただきます」
相馬 崎更 : 「……おいしいです、お店の料理みたい」

恵那 慶 : 「はは。ほんと? ありがとう。褒めてもらえるとうれしいね」

相馬 崎更 : 「僕はお世辞にも美食家じゃないので、世間的にはどうか知りませんけど」

恵那 慶 : 「ええ? まあ、でも今は二人だから。君から褒めてもらえれば十分だ」

相馬 崎更 : 「……そうですか。ところで恵那さんは、ここで暮らし始めてどれくらいになるんですか?」

恵那 慶 : 「結構経つよ。なんだっけな。8年か7年か…」

相馬 崎更 : 日記の年数と合致するなと思います。また、小説家『恵那 慶』の執筆量が著しく減った時期とも合致すると考えます。

相馬 崎更 : 「ネットであなたのことを少し調べました。7,8年前から、あなたは執筆活動にあまり精力的でないようだ。何か心境の変化でも?」

恵那 慶 : 「……そう。熱心なファンだな」
恵那 慶 : 「単に興味がなくなったんだ、創作活動に。こうやって家でのんびり過ごす方が性にあってるみたいで」

相馬 崎更 : 今の言葉が本心か、心理学を振りたいです。(もう少し具体的なほうが良ければ指定します)

KP : シークレットダイス
KP : 貴方はこの言葉が彼の本心であることが分かります。

相馬 崎更 : 「そうですか。残念です。創作を生業とするのは、誰にでもできることじゃないのに」

恵那 慶 : 「そうかな。ぼくくらいの腕の者はそこいらにいるよ」
恵那 慶 : 「君は創作活動が好き?」

相馬 崎更 : 「僕にとっては好き嫌いの対象ではないですね。睡眠や食事とほぼ同列のものです。それも、強いられれば苦痛ですが」

恵那 慶 : 「それはすごいな。尊敬するよ。ああ、気を悪くさせたらごめん。嫌味じゃない」
恵那 慶 : 「ぼくは、ここでの暮らしに創作活動に勝る心地よさがあると思っている。君にはそういうもの、ある?」

相馬 崎更 : 「ありません。これから先も、泥濘のような安寧を欲しがることは、きっとない」
相馬 崎更 : 「ただ生きているだけの人生はいりません。僕から何も生まれなくなったら、それが僕の死ぬときなんです」

恵那 慶 : 「ふうん……。そうか。でも、そういう考え方は君自身で君を傷つけてしまいかねないんじゃないか」
恵那 慶 : 「ただ生きているだけでも、いいんだよ。ほら、こうして会話もできる。…いいのさ。別に」

KP :  彼はあなたの腕を、その白い肌で初めて会った時のようにべっとりと触れる。しかし、体温はすぐに離れた。

恵那 慶 : 「……さあ。お皿を洗ってしまおうか」

KP :  そう言って彼は居間から姿を消した。

相馬 崎更 : 彼にまだ言いたいことがあったような気がするけれど、きっとこの部分で彼と通じ合うことはないだろう、ということが察せられたので、黙って居間を出ます。

 

 

 

KP :

〇弐日目・昼

以降貴方は探索をすることになる。
同時に、以降貴方はすきなタイミングで帰ることができる。

 

KP : シークレットダイス

 

相馬 崎更 : 恵那さんの私室に向かいます。

KP : ◇恵那の部屋
  鍵はかかっていない。ノックをしても返事はなく、室内に誰もいないとわかるだろう。
  開けてみれば、そこは貴方の部屋とほとんど同じつくりの和室となっていた。こちらのほうがやや広いだろうか。
  窓の向こうにはとどまることを知らない霧が広がっており、それは薄手のカーテンの色と混ざって外と内の境界線を曖昧にしている。
  ざっと見渡したところ、使い込まれた様子の机、小さめの本棚、奥には扉が見える。
KP : ▽探索可能箇所
  ・机
  ・本棚
  ・奥の扉

 

相馬 崎更 : 本棚を見ます。

KP : ・本棚
  ぎっちりと本が詰まっている。並べ方には法則性がないらしく、背丈も五十音もまるであっていない。じゃっかんだらしないと感じるかもしれない。
  〈図書館〉

相馬 崎更 : CCB<=75 【図書館】 (1D100<=75) > 98 > 致命的失敗

KP : だらしねえな~と思います。

 

相馬 崎更 : では、机を見てみます。

KP : ・机上
  机の上には恵那のものであろう作品が乗っている。今時珍しい手書きの原稿用紙を手に取り、連なる文字を視線でなぞる。どことなく陰があり、憂愁の色が見える作品だ。

相馬 崎更 : 「もったいない……」
相馬 崎更 : とつぶやいて原稿を元に戻します。

 

相馬 崎更 : 引き出しを見ます。

KP : ・引き出し
  中から写真が出てくる。恵那と知らない男の映った写真だ。仲がいいのか、貴方の知らない気さくな笑顔をしている。まさしく破顔、といった様相だ。
  〈目星〉

相馬 崎更 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 4 > 決定的成功/スペシャ

KP : さっきのファンブル処理迷ってたけど相殺することにするね。

KP : おおよそ7年前の日付だ。続けて〈アイデアどうぞ。

相馬 崎更 : CCB<=85 【アイデア(1D100<=85) > 23 > 成功

KP : 恵那の姿は当時と一切変わっていない。人間であれば当然経ているべきの、摂理そのものが無視されている。その事実を認識する。おそれにも似た奇妙な冷たさが胸中に広がるかもしれない。
【SANc0/1】

相馬 崎更 : CCB<=62 【SAN値チェック】 (1D100<=62) > 40 > 成功

相馬 崎更 : 写真をもとに戻します。

KP : また、音楽プレイヤーとどこかの鍵が入っていることがわかる。
音楽プレイヤーを見る場合、見知らぬ男性の歌が入っている。素人らしいが、惹きつけられるものがある。

相馬 崎更 : 鍵を持ち出します。ポケットにしまって、奥の扉へ向かいます。

 

KP : ・奥の扉
  離れに繋がっているらしい木製の扉だ。鍵がかかっており、開きそうにない。

相馬 崎更 : 引き出しで見つけた鍵を使ってみます。

KP : はまりません。ここの鍵ではないようです。

相馬 崎更 : では、再び鍵をしまい、恵那さんが戻ってくる前に部屋を出ます。

 

 

KP :  貴方が部屋を出てしばらくすると、彼に出会う。彼は貴方を呼びに来たようだった。

恵那 慶 : 「あれ? ここにいたのか。ちょうどよかった。夜ご飯食べよう」

相馬 崎更 : 「どうも。いただきます」

KP :  貴方が居間にたどり着くと、そこには水餃子ができあがっていた。結構な数の餃子がスープに浮かんでいる。

恵那 慶 : 「ちょっとがんばってみた」

相馬 崎更 : 「偶然ですね。中華好きなんです。おいしそう」

恵那 慶 : 「……あ。これ破れてる。まあ見逃して」

相馬 崎更 : 「見目は気にしません。いただきます」
相馬 崎更 : 「あっつ!」

恵那 慶 : 「……ふふっ、はは。はい、お茶」
恵那 慶 : 「意外におっちょこちょいなの? かわいくていいんじゃない」

相馬 崎更 : お茶を受け取って飲みます。

相馬 崎更 : 「お茶、どうも。別に、熱いものを飲み食いするのが苦手なだけです。おっちょこちょいじゃないですから。いいですね」

恵那 慶 : 「そう。じゃあそういうことにしてあげる。ぼくも熱いものよりはぬるいものの方が好きだよ」

相馬 崎更 : 「初めて気が合いましたね。……あ、餃子おいしいです。今更ですけど」

恵那 慶 : 「それはよかった。お粗末様。ぼくは君を見た時から気が合うと思ってたけどね」

相馬 崎更 : 「……そうですか。まあ、感じ方は人それぞれですからね」

相馬 崎更 : ご飯をもくもくと食べます。

恵那 慶 : 見てます。

相馬 崎更 : 「な、なんですか? 居心地悪いんですけど。三角食べしなさいとか叱られるんですか、僕」

恵那 慶 : 「作ったものを食べてくれるっていいな、と思って。作り甲斐があるって感じ」

相馬 崎更 : 「自炊もしないし同居人もいないので、僕にはよくわかりませんが、あなたの気分が良いなら、良いことなんでしょう」

恵那 慶 : 「自炊しないの? それはよくないな。ここにいてくれるなら、ずっと作ってあげるのに」

相馬 崎更 : 「自炊ってする必要ありますか? ちょっと歩けばどこかしらコンビニが見つかる世の中ですよ」

恵那 慶 : 「ああ。君のいたところはそうかもね。ここじゃコンビニも見ないから」

相馬 崎更 : 「生活能力のある人ほど不要な施設です、コンビニというのは。僕のような人間には欠かせませんが」
相馬 崎更 : 「というか、『ずっと』って……。1日経ちましたが、やはり僕は、この生活にあなたの利点を見出せません。炊事、洗濯、掃除、全てが2人分になる。負担が増えるだけでしょう」

恵那 慶 : 「……家事くらいなんてことないよ。君が手伝ってくれるなら、喜んで教えるけど」

相馬 崎更 : 「お皿を割ってしまう可能性を許容できるのであれば、お皿洗いからお手伝いしましょうか。気概はありますよ」

恵那 慶 : 「何事も慣れだよ、全然構わない。じゃあ今から手伝って。ちょうど洗いやすいボウルが多いしね」

相馬 崎更 : 「わかりました。では、お手柔らかに。頑張りますよ」

 

KP : では貴方と彼は皿を洗いに流しに向かう。どれくらい上手に洗えたか<DEX*5>振ってみましょうか!

相馬 崎更 : CCB<=(10*5) 【DEX×5】 (1D100<=50) > 53 > 失敗

KP : おしい!慣れない手つきでしたが、まあまあ洗えたかもしれません!

相馬 崎更 : 優しい……的確に失敗してしまいましたね。

KP : 彼は満足そうに見てました。

 

 

 

KP :

〇弐日目・夜

以降貴方は探索をすることになる。
同時に、以降貴方はすきなタイミングで帰ることができる。

 

KP : シークレットダイス

 

相馬 崎更 : 以前探索失敗した箇所を調べなおすことはできますか?

KP : できます!ちなみにどこでしょう

相馬 崎更 : 自室の押し入れを調べたいです。

KP : OKです。では自室に行きましょう。

 

KP : ◇貴方の部屋
  広々とした8畳ほどの和室だ。書き物机、押し入れがある。
  調度品はどれも古いが、埃を被っていたりする様子はなく、整然と並んでいる。
KP : ・押し入れ
  ごく一般的な押し入れだ。開けば来客用であろう、じゃっかんくたびれた布団が二組入っている。
  <目星>

相馬 崎更 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 41 > 成功

KP : 長い髪の毛が見つかる。茶色で細く、おそらく女性の毛髪ではないかと感じるだろう。

相馬 崎更 : 「女の毛髪……?」

 

KP : 探すのにそれほど時間がかからなさそうなので、オマケしましょう。
恵那の部屋で見つけた鍵に<アイデアどうぞ。

相馬 崎更 : CCB<=85 【アイデア(1D100<=85) > 1 > 決定的成功/スペシャ

KP : ではあなたは、書斎の奥に扉がチラと見えたかもしれないことを思い出します。

相馬 崎更 : とりあえず髪の毛をゴミ箱に捨てて、書斎に向かいます。

 

KP : ▽書斎奥
  鍵を開錠し扉をそっと開ければ、ギイと錆びた音が響く。中からは湿った埃の香りがした。ひどく暗い部屋だ。電気をつければ、瞬きのようにちか、ちかと明滅を繰り返す。ろくな見通しが効かない。暗闇になれた目であたりを見渡せば、そこかしこに禍々しい置物や水晶、物々しい雰囲気の書籍の山が置かれている。
▽探索箇所:書籍の山、棚

相馬 崎更 : 棚のほうへ行きます。
相馬 崎更 : 「げほっ」

 

KP : ・棚
  〈目星〉

相馬 崎更 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 5 > 決定的成功/スペシャ

KP : 品や見た目や絢爛さなどに統一性のない雑貨の中でひとつ、目を惹かれる小箱がある。手に取って開くと、そこには鍵と、一枚のメモが入っていた。
KP : □メモ
ひどく端的なメモで、以下のように書かれている。
『私はあれを死なせたくはないと思い始めた。後継者であり、唯一の理解者だ』

 

相馬 崎更 : 「『あれ』……」

相馬 崎更 : 鍵を手に取り、ポケットにしまいます。
相馬 崎更 : そのまま、書籍の山に目をやります。

 

KP : この情報は自動成功です。
KP : ・書籍
  擦り切れ、日焼けし、ぼろぼろになった本が見つかる。掠れた箇所が多く、そのほとんどは読み取れない。以下は解読できた箇所である。
KP : □古書
『強い光はxxxxxxを阻止することができる。xxxxxxは昼間は暗くて涼しい隠れ家に身を潜めているのである。
(掠れて読めない)
犠牲者は吸い取られている感覚、焼けつくような感覚をはっきりと認識しだんだんしぼんで灰色になっていく。
(掠れて読めない)
このようにしてうしなったxxxxxxxxxはその場所を離れないかぎりは取り戻すことができない。 また、この攻撃の影響として、犠牲者は自分の家に精神的に縛り付けられるようになる。精神力が弱まっていくにつれて家に縛り付けられる気持ちがどんどん強まっていき、抵抗できないくらいになる。
(掠れて読めない)
最後に、xxxxxxは自分の一部を集中させて固体化させることができる。』

 

相馬 崎更 : 『焼けつくような感覚』で、初日の風呂場での出来事を何となく思い出します。

相馬 崎更 : まだ行動できるようなら、玄関の靴箱にマッチと蝋燭を取りに行きたいです。

KP : いいですよ。無事獲得できたところで、眠たくなってきます。就寝時間になります。

相馬 崎更 : では、火を灯した蝋燭を枕元に置いて就寝します。

 

 

KP : シークレットダイス
KP : シークレットダイス
KP : シークレットダイス

 

KP : 朝です。おはようございます。
まずHPを5、MPとSANを4減少させてください。
KP : そしてSTR、CON、POW、DEX、APPを1ずつ減少させてください。

 

 

 

KP :

〇参日目・朝

以降貴方は探索をすることになる。
同時に、以降貴方はすきなタイミングで帰ることができる。

相馬 崎更 : では、庭に出てみます。

 

KP : シークレットダイス

 

KP : ◇庭

  広大な庭だ。目線をやれば奥に連なる山々の景色が見渡せる。連日続く悪天候でなければ、この見晴らしをたのしめたかもしれない。
  庭の草木は黒く枯れ果ててしまっており、ずいぶんと長いこと手入れをされていないのだろうとぼんやり思う。小規模な池には悠々と泳ぐ魚の影が映っていた。
KP : ▽探索可能箇所:
  ・山全体
  ・木
  ・池

 

相馬 崎更 : では、山全体を見渡してみます。

KP : ・山全体
  どことなく生気の薄い山である。ぐるりと見やれば、奇妙なほどに成長した木々がすっかり消えてしまった印象を受ける箇所がぽつぽつと見えた。
  〈アイデア

相馬 崎更 : CCB<=85 【アイデア(1D100<=85) > 8 > スペシャ

KP : 不規則であることから、手入れをされたわけではないと感じる。また、その更地じみた箇所の大きさがある程度似通っていることがわかる。なにか法則性等があるのだろうか。

 

相馬 崎更 : では、そのまま木を観察します。

KP : ・木
  黒々として乾いた木だ。叩けばひどく枯れた音がする。
  〈アイデア

相馬 崎更 : CCB<=85 【アイデア(1D100<=85) > 57 > 成功

KP : どこか違和感を感じる。連続して〈生物学〉どうぞ。

相馬 崎更 : CCB<=1 【生物学】 (1D100<=1) > 23 > 失敗

KP : <知識1/2>でも振ってみましょう!

相馬 崎更 : CCB<=75/2 【知識】 (1D100<=37) > 34 > 成功

KP : もとはみずみずしく若い木だったようだが、それが急速に枯れたのではないかと思う。
通常の生態系であれば、あり得るはずもない。奇妙な感覚が貴方を襲う。
【SANc0/1】

相馬 崎更 : CCB<=58 【SAN値チェック】 (1D100<=58) > 30 > 成功

相馬 崎更 : やはり何かがおかしい……と確信に似た感覚を覚えつつ、池のほうへ行きます。

 

KP : ・池
  <INT*4>をどうぞ。

相馬 崎更 : CCB<=(17*4) 【INT×4】 (1D100<=68) > 16 > 成功

KP : 一瞬、奇妙な輝きが貴方の視界の端に映った。
KP : 水は濁っており、生き物が暮らすにはあまりにも不健全である。しかし、影はたしかに水面下ですぅ、と滑らかに動き、そこを城にしているらしかった。
  〈目星〉

相馬 崎更 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 43 > 成功

KP : その魚が、何の気まぐれか一瞬水面すれすれにまで浮上した。
そうして気が付く。それは魚ではない。否、魚ではあるが、魚であると認めるには、貴方の持つ常識をすっかり捨てなければならなかった。
片目は飛び出、腐乱したのかまるでひれのひとつのようにして平たく、ひらひらと動く。おおきく突き出た鰓は赤子の手のひらほどあり、しかしその鱗は神経質すぎるほどに細かい。ひかりをうけては都度都度ぎらぎらと照り返し、その色が定まることがないようにさえ思えた。一瞬、目があった気さえして、知らず息をのむ。ゆっくりと瞬きをすれば、その姿は消えていた。
【SANc1/1d3】

相馬 崎更 : CCB<=58 【SAN値チェック】 (1D100<=58) > 20 > 成功

KP : 情報は以上です。他にやりたいことがあればどうぞ。

 

相馬 崎更 : 部屋からマッチを持ってきて、枯れた木の枝とかを折って、それに火をつけてみようと試みます。

KP : 貴方が枯れ木に火をつけると、枝の先がぼうぼうと燃え、先が炭がかる。しかし、湿度の高いこの辺りではマッチの火程度では強く燃えないことが分かる。高等な教育を受けてきた貴方ならば、何か燃料があれば大きな火が起こせると思いつくだろう。

相馬 崎更 : マッチをポケットにしまい、枝をその辺に投げ捨てます。

KP : 枝はその辺に転がりました。

 

相馬 崎更 : スマホを取り出して、電波状況を確認したいです。

KP : 不安定だが、繋がることには繋がるようだ。

相馬 崎更 : スマホをしまって、家の中に戻ります。

 

 

恵那 慶 : 「おかえり。のどかでいい景色……でもないか。そのうち晴れたら、いい景色が見れるよ」

相馬 崎更 : 「へぇ。ここが不気味なのは、天気のせいだけではないと感じますが」

恵那 慶 : 「うん?」

相馬 崎更 : 「木々が不自然な枯れ方をしている。山から生気を感じません」

恵那 慶 : 「ああ…。なんでだろうね。雨が多いと腐っちゃうのかな」

相馬 崎更 : 「雨の多寡が問題じゃない。通常の生態系の埒外としか思えない現象です。門外漢の僕でもわかるほどに。あなたには思い当たる理由がないんですね?」

恵那 慶 : 「うん。気にもしなかった。へえ、そうなんだ」

相馬 崎更 : 『思い当たる理由がないのか?』という言葉に対する返答が嘘ではないか、心理学を振りたいです。

KP : シークレットダイス
KP : 彼が嘘をついていないことが分かります。

相馬 崎更 : 「あなたにわからないのなら、この話は終わりです」
相馬 崎更 : 「少し疲れました。ここに来てから、至って健康的な生活をしているはずなのに、とても疲れやすい……」

恵那 慶 : 「お昼ご飯にしようか。ゆっくりお茶でも飲んだら楽になるかも。あとは…マッサージとかしてみる? 人にやったことないから、下手かもしれないけど」

相馬 崎更 : 「そうしてもらえると助かります。マッサージは結構。素人に筋肉を触られたくありません」

恵那 慶 : 「これは失礼。じゃ入って」

 

 

KP :  貴方がいつものように居間に向かうと、そこには肉じゃがに卵焼き、カボチャの煮つけといった和風の副菜が、白米と味噌汁と共に出されていた。やはり出来立てのようで、その香りと湯気を浴びた貴方は少し落ち着くことができるかもしれない。

恵那 慶 : 「そうだ。書斎はもう見た? 大家さんも結構な読書家でね。なかなかの蔵書だっただろう。気に入ってくれたらいいんだけど」

相馬 崎更 : 「はい、昨日拝見しました。ジャンルを問わず読まれる方だったんですね。大変興味深かったですよ。1冊、心理学系統の専門書を読みました」
相馬 崎更 : 「『洗脳』という行為に、強いご関心がおありだったんでしょうか。あるいは、まさしく参考書のようなものだったのか」
相馬 崎更 : 「恵那さん、何か心当たりは?」

恵那 慶 : 「君は、踏み込ませないくせに些細を知りたがる人だね」
恵那 慶 : 「さあ。趣味の話はしたことがないからなんとも」

相馬 崎更 : 「踏み込ませないのは、あなたも同じでは? それに、あなたは特段僕という個体に興味などないでしょう」

恵那 慶 : 「面白い表現をする。君という個体に興味はあるよ。ない人を誘拐するかな」

相馬 崎更 : 「では言い方を変えましょう。あなたは僕の出自や経歴、思想にはそれほど興味がない。誘拐するのが必ずしも僕でなければならない理由もない。ただ、何かの条件を満たしてはいたんでしょうね」

恵那 慶 : 「好きに考えなよ。なんであれぼくは君という話し相手がほしかった。……シンプルでしょ」

相馬 崎更 : 「……そうですか」
相馬 崎更 : 「それから、日記帳のようなものを見つけました。非科学的で、非人道的な内容だ。日記の筆致からは男性的な印象を受けます。あれは大家さんのものですか?」

恵那 慶 : 「日記……?いや、知らない。そんなのあるんだ」

相馬 崎更 : 『日記の存在を知らない』という発言が本当か、心理学を振りたいです。

KP : シークレットダイス
KP : 貴方は彼が本当に日記を目にしたことがないことがわかります。

相馬 崎更 : 「……驚いた。日記帳を見たことがないんですか? 気分の悪くなる内容ですから、わざわざ持参してまでお見せするつもりはないが。書斎の本棚の端のほうにあります。僕の推測が正しければ、あなたについても記述されていますよ。8年前の日付だ」

恵那 慶 : 「……ふうん。特に興味は惹かれないかな。どうだっていい」

KP : 彼が日記を自ら読む気がないことが口ぶりから伝わるだろう。

相馬 崎更 : 「……。」

相馬 崎更 : 恵那さんから決定的な情報を引き出せないと悟り、会話を切り上げます。

 

 

 

KP :

〇参日目・昼

以降貴方は探索をすることになる。
同時に、以降貴方はすきなタイミングで帰ることができる。

相馬 崎更 : では、物置に向かいます。

KP : シークレットダイス

KP : ◇物置
  扉を開ければ、薄暗い一室が貴方を出迎える。薄暗がりに慣れた目であたりを見渡せば、薄らと埃で化粧されたさまざまの雑貨がじっとしているのがわかった。電気を付ければ、経年劣化で弱くなったのか、ぼんやりとした光がそれらをじわりと照らしだす。
  〈幸運〉成功ですきなものが手に入る。

相馬 崎更 : CCB<=70 【幸運】 (1D100<=70) > 61 > 成功

相馬 崎更 : では、懐中電灯を見つけます。

KP : 了解です!
ここで〈目星〉が振れます。

相馬 崎更 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 70 > 成功

 

KP : 冬物のストーブやら灯油缶やらが押し込められた奥に、なにか灰がかった枝のようなものが落ちているとわかる。遠目からでは詳細はわからない。

相馬 崎更 : 枝のようなものを拾ってみることはできますか?

KP : 手に取れば、かさついた感触がある。じっと見つめて、気が付く。

 

 

KP : 腕、である。

 

 

KP : それはおおよそ八〇㎝ほどの、しなびた、灰色の人間の腕であった。ひどくひびが入り、かさついた表面のところどころはぼろぼろと崩れ落ちている。しかし、関節のまるい曲線や、醜くはりつくばかりとなった爪が、それがもとは人間のものであったのだと示している。しかし、そうなのだとすれば。いったい何があれば、このような枯れた腕になるのだろうか。厭な想像が貴方の脳内を巡る。それは貴方の想像しうる範囲の、あるいは想像しえない範囲の、指先をかすかにしびれさせる妄想だ。
【SANc0/1d6】

相馬 崎更 : CCB<=57 【SAN値チェック】 (1D100<=57) > 94 > 失敗

相馬 崎更 : 1d6 (1D6) > 4

KP : また、その腕の先、手の内に何かを握り込んでいるのがわかった。開くのであれば、小さな鍵が出てくる。

相馬 崎更 : 鍵を回収します。

KP : 他にしたいことはありますか?

 

相馬 崎更 : 灯油缶の中身があるかどうか確認したいです。

KP : あまり使われていないようで、十分にあります。

相馬 崎更 : では、灯油缶を物置の外に運び出します。

KP : どこまで運びますか?

相馬 崎更 : 庭の木のそばまで運びます。

KP : わかりました。なにもなければ夜ご飯ののち、夜の捜索に移りますが、なにかしますか?

相馬 崎更 : 大丈夫です。見つけた懐中電灯を持ち出して部屋に戻ります。

 

 

KP : 貴方の部屋に彼がやって来る。

恵那 慶 : 「夜ご飯できたよ。居間においで」

相馬 崎更 : 「今行きます」

KP : 今日の献立はカレーだった。しかし、一般に見るものと香りが違う。よく見ればバターチキンカレーだと分かるだろう。主食はナンではなく白米だったが、白米にも合うに違いない。デザートにフルーツポンチも用意されていた。

恵那 慶 : 「たまにはちょっと凝ったカレーもいいかなって」

相馬 崎更 : 「お洒落?ですね……。初めて食べます。いただきます」
相馬 崎更 : 「ぅぐ! 辛…………」

恵那 慶 : 「辛いのもだめ? はちみつかけるといいって聞くけど。あったかな」

相馬 崎更 : 「すみませんね、偏食で……」

恵那 慶 : 「いや、ぼくも何も聞かずつくってるから。今度は気をつけよう」

相馬 崎更 : 「そこまで気を遣わずとも。それに、はちみつかけたらマイルドになりましたから。おいしいですよ」

恵那 慶 : 「せっかくだから美味しく食べてもらいたいのさ。ありがとう」

恵那 慶 : 「そろそろここでの生活にも慣れてくれた?」

相馬 崎更 : 「ええ、まあ。その上で、こんなところに根付いているあなたの正気を疑いますね」

恵那 慶 : 「ここがすきなんだ」

KP : いいところでしょ、と語る彼は郷愁にでも駆られたのだろうか、侘しい庭の方をどこか熱っぽい、ぼんやりとした瞳で見つめていた。薄らとした照明が瞳に映りこみ、揺らいでいる。

相馬 崎更 : ふぅん……と思います。

相馬 崎更 : 「そういえば。物置はもっとしっかり整頓したほうが良いですよ。腕とか出てきましたから。人間の」

恵那 慶 : 「………っ、ふ」

KP : 彼は眉をひそめ、少し俯く。ややあって、ゆっくりと顔をあげる。

恵那 慶 : 「見間違いだろ。疲れてるって言ってたね。今日は早く寝るといいよ」

KP : それだけ告げると居間から姿を消してしまった。

相馬 崎更 : じっと恵那さんを注視しつつ、見送ります。
それから、お皿を洗っておきます。

 

 

 

KP :

〇参日目・夜

以降貴方は探索をすることになる。
同時に、以降貴方はすきなタイミングで帰ることができる。

 

KP : シークレットダイス

 

相馬 崎更 : では、部屋から懐中電灯とマッチを持ち出して、離れへ向かいます。
相馬 崎更 : その前に、部屋に書き置きを残します。

相馬 崎更 : 『

恵那さんへ

 お世話になりました。この家の住み心地は正直言って最悪でしたが、
あなたの作るご飯だけは悪くなかった。
 それから、あなたの創る物語もまた、価値のあるものだと僕は思います。
 あなたの安寧が、末永く続いていくことを祈っています。

相馬


 

 

KP : ◇離れ
 手に入れた鍵を使い、扉をあければぶわりとなにかが舞い上がり、小窓から差し込むか細い光をうけてはきらめいた。目の前に広がるものに対してあまりに不釣り合いな、うつくしい光の粒。
 かすかな光で照らされたそこには、大量の灰が積みあがっていた。
 それらはひとや、動物、あるいは奇形のなにかの輪郭を、かろうじて残している。乾ききった眼球が、どこまでも暗く深く思える眼窩に行儀よく収まっていた。
 うずたかく積まれた灰になった者たちは、むしろ貴方を異端として、積みあがったあるいは積み上げられた先からじっと見下ろしている。
 灰。灰の側に立てば、形あるものは、すべて虚しい。貴方も、虚しい。
 もはや色のわからなくなった肌や、瞳が、貴方をそっと見つめているような感覚に襲われる。
 それは一体、どのような心地だろう。
【SANc1/1d8】

相馬 崎更 : CCB<=53 【SAN値チェック】 (1D100<=53) > 1 > 決定的成功/スペシャ

KP : ▽探索可能箇所:死体

 

相馬 崎更 : 死体の山に近づきます。

KP : ・死体
  乾いた箇所から崩壊し、それはさらさらときめ細やかな灰のごとくであった。
  表情はどれも、いやに穏やかである。眠りにつく老人や、親の腕に抱かれた赤子のそれのようにして。
  〈目星〉

相馬 崎更 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 100 > 致命的失敗

KP : ww クリチケで振りなおしてもいいですよ

相馬 崎更 : 振りなおしますwww

相馬 崎更 : CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 17 > 成功

 

KP : 死体の山のひとつの下に、ずいぶんと古びたメモが落ちている。

KP : □メモ
『ここを出なければならないのだろう。頭のどこかで警鐘がなっている。いや、鳴っていた気がする。私にはその気が起きないのだ。必要がわからないのだ。ここでの不自由ごとはほとんどなかった。ほとんどないがゆえに、この地で生きることが、この地で生きないことよりも、よほど安寧に思えてしまうのだ。私は、すっかりおかしくなってしまった。なぜならそのことに、またいずれこの土地の養分となることに、まったくの抵抗がないから。満足を感じている。それは、それだけは、誰にも害されない事実だ。』

 

相馬 崎更 : 「これが、あなたの人生なんですね」
相馬 崎更 : 「ではやはり、祈りましょう。心から。あなたの安寧を」

 

相馬 崎更 : 離れを出ます。

KP : どこに向かいますか?

相馬 崎更 : 自分の家へ帰ります。

 

KP : では、1d100を振ってください。

相馬 崎更 : 1d100 (1D100) > 23

 

 

KP : 貴方はこの家を後にしようと決心する。その理由は様々であろう。大切なひとがいるのかもしれない、あるいはこの異常な家の真実の一端を知ってしまったのかもしれない。または、このままではならないと感じたからだとか、なんとなくの気まぐれからというような。
とにかく貴方は、この家を出ようと、そう、自分の意思で決めたのだ。

 

 

 

KP : 貴方を縛るものは、貴方以外になにもない。
玄関で靴を履き、そっと扉に手をかける。

恵那 慶 : 「書き置き見たよ。帰るんだ」

KP : 声がかかった。振り向けば、やや眉をさげた彼がこちらをじっと見ていた。
普段はいまいち表情や心情が読めなかったが、今は素直な、惜しむような感情を乗せた声をしていた。

相馬 崎更 : 「帰ります。ここに居たら、いずれ僕は根から腐っていきますから」
相馬 崎更 : 「以前、『僕から何も生まれなくなったら、それが僕の死ぬときなのだ』と話しましたね。付け加えましょう。死に場所は選びます。僕の死は今じゃないし、死に場所もここじゃない」

恵那 慶 : 「残念だよ。せっかくいい同居人ができると、君と話せると、思ったんだけど……。でもま、気に入ってもらえなかったなら、仕方がないか」
恵那 慶 : 「別に、無理強いしたいわけでは、ないんだ。……つらいしね、互いに」

恵那 慶 : 「君の言うとおりだ」
恵那 慶 : 「出たいのであれば、尊重するよ。鳥のように、飛び立ちたいと願う自由もあれば、巣ごもって、誰からも邪魔されまいと願う自由もある」

KP : 彼はすっと歩を進め、貴方の腕を掴む。しかし、そこには害意も、敵意も感じられない。
気安い友人、あるいは家族がするには、やや遠慮の残る手つきだと、そうぼんやり思う。あるいは逃げ出したいと考えて、身体の自由が利かないことに気が付いた。金縛りのような、というよりは、不思議と動く心地になれない、といった感覚に近い。

恵那 慶 : 「すこしだけ、記憶をいじらせてもらうね。なに、この家でのできごとを忘れてもらうだけだ」

KP : そっと伸ばされた手が、貴方の頭に触れた。

どうしますか?

 

相馬 崎更 : 振り払います。

KP : では交渉系技能を振ることができます。戦闘技能でもよいです。

相馬 崎更 : 説得で振れますか?

KP : いいですよ!

相馬 崎更 : CCB<=60 【説得】 (1D100<=60) > 72 > 失敗

相馬 崎更 : クリチケ使いたいです。

KP : どうぞ

相馬 崎更 : CCB<=60 【説得】 (1D100<=60) > 45 > 成功

 

KP : では、貴方の言葉を聞いて彼は振り払われた手を下ろす。

恵那 慶 : 「……奇特なひとだ。……まあ、いいよ。じゃあ、ここに至る道だけ。それは忘れてもらう。別に万能というわけではないから、警察に来られると困るんだよね」

KP : そう言い、今度は有無を言わさぬ動きであなたの頭に触れる。彼の指が滑り、髪がくしゃりとかき混ぜられる。ふわふわと頭の中と視界が揺れたような気がする。焦点が定まらなくなり……はっと気が付くと、貴方は彼と共に例の山の麓にまで降り立っていた。

 

恵那 慶 : 「タクシーを呼んでおいた。それじゃあ、また……会うことはないだろうけど」

相馬 崎更 : 「……はは。一人が寂しくなったら、また僕をさらえばいい。気が向いたら、付き合いますよ」
相馬 崎更 : 「だから、また、いつか」

恵那 慶 : 「……そうだね。そのときは、また君を見つけるよ」
恵那 慶 : 「また、会えたら」

KP : ふっと微笑み、彼はゆっくりと貴方から離れる。ざあざあと雨がふりしきるなかで、傘をさす彼の表情はまったく見えなくなってしまう。

 

恵那 慶 : 「夜目、遠目、笠の内……とはよく言ったものだ。まあ、ぼくは女じゃないけど。うつくしく見えるのは正体がぼやけるから……」

KP : 彼のつぶやく声がいやに遠い。いつの間にか握らされていた傘の肌を雨が叩くせいだろうか。それじゃあ、という声が聞こえたのと、車のエンジン音が聞こえたのは同時だった。

 

 

 

KP : 貴方の意識がそのうちのどちらか、あるいは両方に向き、そうして気が付くと、彼の姿はこつぜんと消えていた。貴方の前にあるのは不愛想な運転手の乗ったタクシーと、自分の持つ傘だけ。
貴方がそれに対して何を思おうと、無遠慮な他人には関係のないことである。運転手の「乗らないのか」という目線に急かされ、貴方はタクシーへ乗り込む。

KP : そうして、貴方はそれまでの日常へと、あっけなく帰ることになったのであった。

KP : 結局、なにも始まらなかったしなにも終わらなかった。夢まぼろしのような日々であったが、貴方が空白になっていた時間だけはたしかに存在していた。

 

 

そもそも、あわてて逃げたりする必要もなかったのだ。あのとき、貴方の手のなかの往復切手には、行先も、戻る場所も、自由に書き込める余白になって空いていた。そこに、帰る場所を正しく書けばよい。ただ、それだけだったのだから。

 

 

KP : END3 灰にならなくてよかった
  探索者生還

 

 

 

以下、「灰になってよかった」関連のPLモーメント(蛇足)

 

 

 

 

 

 

 

 

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